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神さまがぼやく夜 [海外翻訳]


神さまがぼやく夜 (ヴィレッジブックス)

神さまがぼやく夜 (ヴィレッジブックス)

  • 作者: マイクル・Z・リューイン
  • 出版社/メーカー: ヴィレッジブックス
  • 発売日: 2015/01/20
  • メディア: 文庫



地球をはじめ宇宙全体を創造した「神さま」は不満を抱えていた。
天国のまわりにいる者たちは「主よ、おおせのままに」というだけだ。
それでいて神さまが何かしてやっても感謝することもなく、あれをしてくれ、これをしてくれと言うばかり。

地球の男は自分に似せて作ったが、女はもう少しきれいに作ってみた。
そんな女と自分が神さまだと知られずに対等な関係を築いてみたくなり、地上に降りてリサーチをすることにした。
百年ぶりに降りた下界はすっかり様変わりしていた。

とりあえずバーに行って女にアプローチする神さまだったが、どう迫ったらいいかわからず、話しかけるたびに女から平手打ちをくらうのだった。
パートナーの紹介所にも行ってみるが、なかなかうまくいかない。

あるときは大学の神学講座に出席して、自分は神さまだとみんなのまえで言ってしまい、教授や生徒から失笑をかう。

いっそ全部リセットしてしまおうかと考える神さまだった。

◇ ◇ ◇

かなり笑えました。
神さまがとても人間くさくて、ひょうきんで、一部の人にとっては冒涜的な表現とみなされて宗教団体から怒られたりしないのかな、と心配するほどでした。

神さまといっても、アラーでも、仏陀でもなく、キリスト教の神さまなんです。
何しろ息子のイエスもでてくるんですから。
イエスはもう一度下界に行かせてくれと、神さまに頼みますが、1回あんなことになってしまったんだから、といって神さまは許してくれません。

おもしろいだけでなくて、現代社会を神さまの目を通して風刺しているのだと思います。

作者のリューインはミステリ作家なのですが、こういう作品も書くのだと認識を新たにしました。
ミステリ・ファン以外にもお奨めです。


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ミシェル・デマルケ

自己啓発本っぽい感じではないんですか?
でもきっといろいろ考えさせられるんでしょ
うね。

ミステリー作家が意外に違うジャンルという
か、くだけたお話を書いてるってケースは
けっこうありそうですよね。
by ミシェル・デマルケ (2015-12-26 13:57) 

美月

>ミシェルさん

自己啓発本ではなくて、おもしろおかしく書かれたフィクションです。
マリアが出てきて息子のイエスのかたを持ったりします。
ペドロが神さまにお説教をしたりもします。

神さまはときどき人間の前でスーパーナチュラルな行為をしてみせますが、誰も信じないんです。
信仰心が熱い人でも、いざとなると信じないところがおかしいです。

文明が進歩するってこういうことなのかもしれませんね。
by 美月 (2015-12-28 13:35) 

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