ゲルマニア [海外翻訳]
舞台は1944年のベルリン。
まだ収容所送りになっていないユダヤ人たちは、ユダヤ人専用のアパートメントに住み、シャツにユダヤ人の印を縫い付けさせられていた。
オッペンハイマーは有能な刑事だったが、ユダヤ人であることから官職からはずされ、今は警察官ではなかった。
妻がアーリア人だったことから、かろうじて収容所送りにはまだなっていなかった。
そんなオッペンハイマーにナチス親衛隊から殺人事件の捜査の命令が極秘でくだされた。
若い女性の惨殺死体が発見されたのだった。
過去にも似たような殺人事件があり、連続殺人犯のしわざだと思われた。
失敗すれば命が危ぶまれる状況だったが、オッペンハイマーに選択の余地はない。
イギリス軍による激しい空襲にあいながら、親衛隊将校とユダヤ人捜査官の異例なコンビが事件を解明していくのだった。
◇ ◇ ◇
ナチスによるユダヤ人強制収容所の話はそれなりに聞いたことがありますが、ベルリンに残ったユダヤ人はどんな生活をしていたのかはあまり知りませんでした。
奥さんがユダヤ人じゃないと多少は優遇されていたとは驚きでした。
1944年だから、あと1年位がんばれば状況は変わるのにと思って読んでいました。
しかし、混乱した第二次世界大戦中に果たして実際殺人事件の捜査があったのかどうかは疑問です。
おもしろいシチュエーションであることはまちがいないです。
ナチスの将校も物語が進んで行くにつれ、人間的な一面を
戦争中、ナチスの将校たちは贅沢な生活を送っていたわけですが、その後どうなったかに興味が湧きました。
お、一気にすごい数のブログ記事をアップしますね。
さてさて今回ご紹介の本ですけど、ナチスに見つか
ったユダヤ人は誰であろうと収容所へ送られた、処
刑されちゃったというイメージでしたから、美月さん
と同じようにちょっと驚きました。
ハラルト・ギルバースという作家はドイツ人ですよ
ね? ということは当時のベルリンを嘘なく書いてる
ってことでしょうか。
もしかしたら日本人の我々がフワッとイメージしてる
当時のナチス支配下のベルリンって、ドイツ以外の国
の作家がややイメージ先行で書いちゃった作品によっ
て作られた可能性が高いのかも・・・。
by ミシェル・デマルケ (2015-12-17 20:24)
>ミシェルさん
本は読んでいたのですが、ブログに書き込みするのを貯めてしまったため、毎日一冊ずつアップするような状態になっています。
エンターテイメント作品ですが、結構史実に忠実に書いているらしいです。
日本人は第二次世界大戦については触れないようにしている人が多いようなきがします。だから自分もそうですが、あまり事実を知らないかも。
by 美月 (2015-12-18 11:32)